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スポーツについて [雑感]

サッカーのJリーグの浦和レッズの試合で、一部のサッカーファンによって「JAPNESE ONLY」と書かれた横断幕が掲げられ、そのまま試合が行われるという事件があった。その差別行為(差別的ではなく差別でしょう)の罰として観客なしの試合(3月23日)が行われたというニュースがあった。
新聞で、がらんとした球技場の写真を見てさっぱりしたな、と思った。
はっきりとペナルティを与えることで、「差別を断じて許さない」というメッセージをきちんと伝えることができたので良かったと思う。

ネット上で、横断幕がなぜいけないのか、そんなに大騒ぎすることか・・などの考えを目にした。
「Japanese Only という言葉は大きな差別だ」という非常に基本的なことから議論を始めなければならないとしたら大変なことだ。今の日本はそんなに大変な状況になっているのだろうか。

ネットは、他者を「攻撃」「軽蔑」「差別」するのに手軽なようだ。
人の心の中にあるイヤな部分、よく考えれば言葉にするのを自制するような考えや気持ちを、軽い調子で(2,3行の文で)ポンポン出している風に見える。
そして、それに対して同じような意見が手軽に寄せられ、安心感と共に、ある種の世界を作ってしまうのではないか。
攻撃的、差別的な者同士、まとまりやすくなったのだと思う。

これまでの人類の長い歴史を見れば、いさかいや戦争がずっと続いてきていて、もしかしたらそれが人間の性かと思ったりする。だとすれば、その性に逆らって「平和」を目指すことにはかなり高度なテクニックが必要だということだ。
短い軽い言葉では、とても「平和」については語ることはできない。


また今回の問題は国際サッカー連盟が控えているからきちんとした対応がなされたのでは、という気もする。日本国内だけの問題だったなら、どうなったかわからない。
一般の人々ではなく国民の代表である政治家が差別発言をしても、すんなり通ってしまう国である。普通の人が「このくらいどうってことない」と差別行為をしても不思議はないと思う。

さて、サッカーの試合のニュースを目にする度に、どうも「ああ、サッカーってイヤだな〜」と感じてしまう。何がイヤと言って、あの大げさな熱狂的応援ががまんできない。
応援席で知らない者同士、大声で叫び一体となって(?)応援している様子がたまらなくイヤなのである。感動を大勢で分かち合うのが最高だと思う人もいるだろうが、私はダメ。(子供の頃のサッカー遊びは楽しかったですよ。)

みんなで盛り上がることにも節度ある規模というものが必要なんじゃないかと思う。町内会くらいの規模とか・・。

サッカーだけではない。
ほとんどのスポーツは、多かれ少なかれ見たくない部分がある。
「体育会系」という言葉があったが、私はそれがそもそもすごく嫌いで、自然とスポーツは見なくなってしまった。
本当にそのスポーツが好きな人ならば、多少の難点があっても楽しもうとするのだろうけど。

オリンピックなどはスポーツにつきものの問題点に加えて、国の威信をかけたり、メダル争いばかり強調する報道だったり、政治利用されたり・・と、あまりに問題が多いため、オリンピックアレルギーを持ってしまうほどだ。
この間のソチ・オリンピックは、2020年のオリンピック東京誘致の問題も重なり、ほとんど見なかったという知人がけっこういた。

私は珍しく今回はちょっと見た。たまたま最初に見たのが「スキーの滑降」で圧倒的な迫力に目を奪われた。それからスノーボード。これまでオリンピック観戦をあまりしていなかったから、見たことのない競技ばかりで面白く、その技に恐れ入り「人間はすごいことができるんだな〜」と感嘆しながら見た。
そういう話を回りにしても見ていない人が多いので張り合いがなかった。あんなにすごい技を見ないなんて、なんだかもったいないような気もした。
(私は2020年のオリンピック東京誘致には反対で、オリンピックそのものにも賛成できないことの方が多いと感じていますが。)

スポーツ一つ楽しむにも、複雑な感情があって簡単なことではないようだ。

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コメント 4

jmh

 同感です。今回のコミッショナーの判断は、スポーツだけでなくいろいろなところで目にするようになってきた「排他的な風潮」に、「それは違う」という強いメッセージを発したように思います。拍手です。
 小生もスポーツ観戦はどうも苦手で、特にサッカーのような「異様な盛り上がり」には違和感を感じてしまう方です。
 どんなスポーツであっても、選手の素晴らしいプレーや技、記録などを見ると本当にスゴイと感じるし、それをもたらす努力に尊敬の念を抱きますが、会場が一色に塗りつぶされるような応援の風景には、なんだかコワさを感じてしまいます。
 小生の中には、スポーツは「国の威信」をかけるものであってほしくないという思いがあります。
by jmh (2014-03-30 10:51) 

tamara

jmhさん、コメントありがとうございます。
「観客なし試合」はとても明確なメッセージだったと思います。排他的風潮に一石を投じたと感じます。
スポーツを楽しむって意外と難しいものですね。
子供が「勝ち負け」にむきになっていると、大人が「そんなにむきになることはない」と諭してくれるものですが、大人が最大限に感情をむき出しにしてしまったら始末に悪いです。しかもそれが何万人となると、やはり異様としか言いようがありませんね。


by tamara (2014-03-30 22:05) 

ayu15

問題と思うんですが「JAPNESE ONLY」が1億の損害受ける処罰の対象なのに
公の場で多くの人にわかるように「でていけ!」「殺せ」??とかは言論の自由という主張はおかしいなあと思えます。
by ayu15 (2014-03-30 22:07) 

tamara

ayu15さん、「言論の自由」は、言葉そのものを禁止はしない、ただしその言葉によって生じるもろもろの事は、その言葉を発した人の責任になる、と私は思っています。「でていけ」も「殺せ」も名誉毀損で訴えることができると思います。社会に自浄力があることを前提にしているのが「言論の自由」で、自浄力がなくなってしまったら怖いことになると思います。



by tamara (2014-03-30 22:42) 

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