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秋の味覚 [雑感]

IMGP4283.jpg10月24日頃

夏の暑さや冬の寒さの厳しさなんてたいした問題じゃないな〜、と思わせるようなひどい世相。
「正義」という言葉がとっくにどこかに飛んで行ってしまい、悪いのが当たり前、悪いことを受け入れるのが大人の選択、というのが今の風潮で、「正しいこと」を見つけることはストップしてしまったような感じ。

そんなんで、秋の素晴らしさも心ゆくまで味わわずに通り過ぎてしまいそう。
それでも身の回りに目を向ければやはり秋はいい。

今年は10月に台風が多く、山の天気も安定しない感じで、たまの晴天はとても美しく感じられた。
台風による災害が日本各地を襲ったけれど、北信濃のこの辺りは平年より雨が少なく、川の水も少なく、きのこ類は不作だったらしい。

山栗もキノコも10月の中旬が旬で、20日すぎるともう遅すぎる。
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山栗が拾われずにたくさん落ちていてもったいなかった。試しにゆでてみたら、まだ美味しいのもあったが、半分くらいはもうだめだった。
栗の本場の小布施の人に聞いたら、今年は豊作だったらしい。


この秋は葡萄をたくさん食べた。今まであまり食べなくて損だったな〜という気がする。
巨峰は値段は高く大味、というイメージがあり、これまであまり食べなかったが、今年は美味しいと思った。
子供の頃は何と言ってもデラウエァが一番で、紫色やうす緑色の葡萄は見た目はきれいだけれど、味はサッパリだった。
今年は紫色の葡萄は美味しかった。特にスチューベンという種がとても甘くて気に入ってよく食べた。しかも山の直売所で買うと安い。

IMGP4270.jpgスチューベン

食べ物は、美味しくて安いことが大事で、安いと美味しさもよけい増すものだと思う。
というより、安くなければ美味しいと言われても私は買わないから。
同じ物が、都会のスーパーで倍くらいの値段売られていると、食べたくても買う気にならない。

リンゴなんかは長野にいるとどこに行ってもおすそわけでもらうので、珍しくもなく、食べようとも思わなくなっている。
たまに食べると、やはりリンゴの美味しいのにおどろくのだけれど。
どんどんいろんな品種ができているけれど、新しいものを食べてみるというのが面倒だ。もとから好きだった紅玉は自分で買ったりする。
一昨年あたりに、おすそわけでもらったシナノゴールドというのがとても美味しく、それも買うようになった。

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シナノゴールド(左)とシナノドルチェ(右)

昔、黄色いインドリンゴというのがあったけれど、とてもリンゴの味とは思えなかった。青リンゴと呼ばれていた夏の盛りに出回るリンゴもあった。小さくてすっぱくて固くて、夏のプールの行き帰りに歩きながら食べるのにちょうど良かった。
シナノゴールドは少し緑がかった黄色で、甘さと酸っぱさと身の堅さが理想的。シナノドルチェも同様に美味しい。リンゴの味もずいぶんと洗練されたものだ。こういうのは日本だけじゃないか?と思う。

リンゴは美味しいのにあまり食べないのは、一人で一個は大きすぎるから。
4分の1くらいで十分なので、あとは取って置かないとならない。
その点、柿はちょうどいい大きさで、出かけるときに持ち歩ける。ちょっとのどが渇いたり甘い物がほしくなったとに、丸かじりできる。
丸かじりしていたら、関東のある地域で、すごく珍しがられ、4,5人に「丸ごと食べるの?」と聞かれ、私の方がびっくりしてしまった。
「どこから採ってきたの?」なんて聞く若い人もいて、もしかして八百屋さんに柿が並んでいるのに気付かない?

果物は食べる習慣がないと食べずじまいだ。特に若い人はあまり食べない。
理由を考えてみると、果物を食べるには時間がかかるからじゃないか、と思う。
いつ食べたらいいか、なかなかいい時間が見つからない。
食後はお腹がいっぱいなのでそうは食べられないし。
おやつの時間なんていう優雅な時間を持てるのは小さな子供とお年寄りだけだ。
栗だの、ぶどうだの、リンゴだの、洗わなきゃならないし、皮をむいたりするのに時間がかかるし、咬むのにさえ時間がかかる。
食べることにも不真面目になってきている昨今なのだな〜、と感じる。



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