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天災と原発の事故 [環境・自然]

津波の高さは「想定外」だったのか?
ウィキによると、今まで日本で起きた巨大津波は18世紀以降だけでかなりの回数あることがわかります。

1703年 元禄大地震
房総半島。津波高さ 8 メートル以上。20 メートルの地点もあり。犠牲者数千人。
1707年 宝永地震
津波は紀伊半島から九州までの太平洋岸から瀬戸内海にまで及ぶ。流失家屋 20,000 戸。
1771年 八重山地震
石垣島 死者不明者 12,000 人。津波の高さは 85 メートルとされてきたが、琉球大学らの研究では18m。
1854年 安政東海地震 - 12月
駿河湾から遠州灘を震源とする M8.4 の地震。房総で津波高さ 3 - 4 メートル。沼津から伊勢湾が被害甚大、死者 2,000 - 3,000 人。

1854年 安政南海地震 - 安政東海地震のわずか 32 時間後
紀伊半島南東沖一帯を震源とし同じく M8.4 という地震。紀伊半島から四国、九州のみならず大坂市内にまで壊滅的な被害。津波高さ串本で 15 メートル、死者数千人。

1896年 明治三陸地震
岩手県綾里 津波高さ 38.2 メートル - 死者不明者 22,000 人。
1923年 関東地震
津波の最大波高は熱海で 12 メートル。数百人が犠牲。

10m以上の津波が100年に3回はというのはかなりの頻度です。(18世紀に関東、紀伊から九州、八重島の3回、19世紀にも東海、南海、三陸の3回)

10m以上の津波が過去にもたくさんあったと言うと「えっ、そうなの」とみなおどろきます。「10mの津波は想定外だった」という言葉をそのまま受け取っている人が多い。
過去のデータを見ると今回のようなマグニチュード8〜9の大地震、大津波がまたすぐに起きてもまったく不思議はありません。

江戸時代は現代と比べれば人口もはるかに少なく、家屋は木と紙だけで造られ、家財道具もほとんどなく、それも木でできたものや布や布団くらい。木と紙だけでできた村や町はたやすく壊れるけれど、復旧も比較的簡単だったのではないかと思います。

地球環境を考えれば、文明が進む過程で、すでに人災は生まれたということになると思います。

地震・津波は大災害をもたらしたけれどこれは自然のなせるわざなので防ぎようもなく、人間にできるのは被害を最小限にくい止める位です。
東日本大震災は地震・津波という大災害に見舞われた上、原子力発電所の崩壊(と言っていいと思います)という大惨事を引き起こしました。一度制御不能となった原発がこれからどうなるのか、報道を見ているとどこかもどかしい。
「危険性」について一応報道はしているけれどそれが「どれほどの危険性を持つか」「今どれほどの危険に直面しているか」はどうも伝わってきません。

国民はなんとなくはっきりしないままの状態に置かれ、いつかこういう状態にも慣れて、そのうち日常にまぎれてしまう、こういうことを当局は考えているのではないか、と思えてきます。
それもこれも福島第一原発がこれからどうなるのか、にかかっているのですが。

被害を少しでもくい止めようと、危険を覚悟で必死で作業をしている人たち。その人たちに感謝します、と言って彼らの犠牲にあぐらをかいて「安心、安全、便利」を手に入れることはものすごく卑怯なのではないか、原発をやめるところまでいかないといけないのではないかと思います。

原発の事故も、さる人が言っていたように「天罰」かもしれませんんね。こういうものを作ったことに対する「天罰」かな。「天罰」なら無関係の人や子供の上にはどうか下らないでほしいです。

(3月20日 地震から10日目)
新たに2名の人が救助されたというニュースが入った。
やはり救助がおそかったのではないか、救助を待つ間にどれほどの人命が失われたかと思うと本当に無念だ。今だってまだ生存者はいるかもしれない。
被災地があまりに広すぎて、救助・支援の人手が圧倒的に足りなかったとしか思えない。現地では精一杯の救助や支援をしているのだと思うが、地震と津波に加えて原発事故という大緊急事態が起こり、そちらに膨大なエネルギーをつぎこまなければならいことが悲劇を増幅させた。

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コメント 4

solea01

「日本沈没」という有名なSFがあるけど、人類の歴史が始まって以降では想定外になるような自然現象が過去にはあったかも知れない、という前提で書かれたSF小説です。実際、人類の短い歴史なんて地球の長い長い歴史からするとほんの瞬き。科学は進んでいるといってもまだまだわからないことも多い。計算外の断層のずれ(400キロにわたるそうですが)、計算外のマグニチュード、そして津波の高さ。御用学者は「想定外」で済ませてしまうが、住んでいる人間はたまらない。温度は下がりつつあるという報道だが、一方農産物や飲料水への汚染が始まった。風評被害も出てくるでしょう。長期展望で健康が大丈夫かなんてわからないのでは。わかるのは何十年も先かも。やはり原発はだめだと思う。
by solea01 (2011-03-21 07:40) 

tamara

今すぐに健康に問題が出るというわけではない、という言葉がよく聞かれますが、それは「安全」ということとは違いますね。最悪の場合というのを国民に知らせる必要があると思います。その上で、今はこういう段階だと説明するのがフェアでしょう。もっともフェアなやり方では「地震国日本」に原子力発電所を設置することは不可能だったと思いますが。
by tamara (2011-03-21 21:29) 

ayu15

そういえばつかこうへいさんの作品に原発事故があったような。自己犠牲で決死の関係者の一人のおかげでなんとかなりますが、被ばくした彼は冷たい世間にさらされ・・・

なんかそういうお話のような??
by ayu15 (2011-03-26 11:26) 

tamara

原発で事故が起きたとき、誰がそれを修復するのか、は当然想定されていなければならないと思うのですが、作業に当たっていた三人の方が被爆。放射線量の数値が高いことを知らされていなかったなんて・・・とんでもないことです。
by tamara (2011-03-26 20:35) 

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