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新政権に期待 [社会]

民主党政権になって、毎日のニュースが大きく変わって、なんだか希望も少しは持てそうな気がしている。
国民が選択した政権なのだからおおいにこれまでの政治の「見直し」「やり直し」をしてほしい。
CO2の25%削減目標、環境破壊につながるダム開発事業の中止、後期高齢者医療制度の見直し、教育免許更新制や学力テストの見直し・・などが実現したら本当にうれしい。がんばってほしいと思う。
今まで強かった勢力が逆転したのだから反対する人たちも多いのは当然のこと。それでも新政権に希望を託した人の方が多かったのだから堂々と改革をしてほしい。

ここでも不思議だなあと思うことは、良いことをやろうとしていることに何かブレーキをかけるような発言をする人たちがいることだ。それも理由はなんだかはっきりせず、「予算的に大丈夫なのか」「急激な方向転換は大丈夫なのか」「日米関係に影響があるのでは」というのが多いようだ。
大丈夫かどうか、なんて、大臣でも議員でもない人が心配するようなことじゃないと思う。
私たち庶民がすべきことは、政治が間違った方向に行っていないか、不正が行われていないか、を見ていくことだ。

NHKの報道などを見ていると、ここにきて、新政府の政策の取り上げ方のニュアンスが好意的なものに変わってきたように思える。正しい政策は国際的にも評価されるものだと思う。

方向転換には大きな摩擦も起こる。八ッ場ダムに関するニュースを見ていると、長い間国に翻弄されてきた人の苦悩には本当に同情する。
それでも今まで苦しんできたのだから、というのは物事を決定する理由としては正しくないのだと思う。
何かしらの利権や損得感情で物事を判断してきた結果がうまくいかなくなる、というのは人間社会を象徴しているかのようだ。50年以上も未完成の事業はそれだけで不要なものだということを示している。戦争をしている国で、みながこの戦争は間違っている、と感じ始めたとき、「これまで国のために犠牲になって死んでいった人のことを考えてほしい、今さら戦争を止めないで戦うべきだ」と言うことは正しい考えと言えるだろうか。

もちろん、諫言でだましてきたこれまでの政府の責任は過大だ。また、それに踊らされてきた側にも問題はあるだろう。(ただし、強者弱者の関係で考えれば誰が悪いのかは一目瞭然だ。)
こういうことがあるから、国の言いなりにならない、ということはいかなるときにも重要なのだ。たとえ一人でも、間違っていると思うこと、納得できないことには反対の立場を貫いていかないとその後の人生でつじつまが合わなくなるのではないか。
いったん言いなりになったら、その次も言いなりにならなければならない。
あの政府のときは言いなりになり、この政府の言うことは聞かない、というのでは、説得力というものがまるでないし、主体性というものも感じられない。

長野の浅川ダムも田中知事の県政で中止になったが、新知事のもと、またダム建設を進めることになった。新政府の「ダム事業見直し」という政策に対抗し、「このダムは造る。こっちは住民の命がかかっているのだ。」という知事の意見がニュースで流れた。
専門家によれば「浅川は確かに暴れ川だが、ダムを造ることでどうにかできるようなものではない」そうだ。不要なものを、自然を破壊して造ることは、本当に止めてもらいたい。

それにしてもブレーキをかけ、方向転換するというのは本当に大変なことだ。
これからもそれを妨害しようとする動きが出てくるだろうし、マスコミの好む「支持率調査」では、支持率というのは下がるだろう。「支持率」というのはかなり胡散臭いものを感じるが、半分以上の「支持率」があれば、堂々と正しいと思ったことはやってもらいたい。
正しいか正しくないかは、本当はよく考えれば誰にでもわかることなのだ。
欲や利権がそれを曇らせてしまう。
政治家というプロならば、なおさらそれははっきりわかっているはずで、正しくないことをしているときは、正しくないと充分承知していてやっているのだろう。あるいは、なにか表にできない卑怯な理由でどこかの誰かの言いなりになっているのだろう、と私は思っている。

新政府には、政治において絶えて久しい「正義」を見せてほしい。
すべり出しは海外の評価も得てなかなか順調なようだ。正しい目標、理念というのは、現実的な政治の世界においても、絶対に必要だと思う。
教育基本法のことを何度も書いているのもそういう理由からだ。理念というのはお飾りではなく、あらゆることの根底だと思うからだ。
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ayu15

新聞読んでいておもったのは、久しぶり?に世界の注目集めている・評価されていると言う事です。

日米を基軸としながらもアジアの重視
環境で世界をリード(日本スタンダード)
戦略会議
監守じゃなかった官主から民主

いずれもうまくできるのかという心配のコメントもありますが、おおむね方向性は評価されているようです。

ダムだけは評価しない記事(コラム・社説とか)も多いようです。
うちにはダムの必要性も中止の必要性もわかんないです。ていうか新聞にそこまでかいてないような・・・。
by ayu15 (2009-09-25 08:43) 

じゅんじゅん

石原都知事がIOC総会に鳩山首相が出席してオリンピック誘致に力を貸してくれるように念押しをしたらしいですが、そこで、スパッと彼が断れたなら私は鳩山氏をたいした男だと見直しますがねー。
by じゅんじゅん (2009-09-25 13:45) 

いしやん

いや、なかなか新政権は大したもんです。
やっと政治が政治として動き出した気がする。

すべてのマニュフェストが実現できるかどうかなんて
そんなに大した問題じゃない。
たとえ半分しか実現できなくとも
政治家が政治家としての誠意をもって行動している姿は
なかなか見られやしませんでしたから。

今までの自民党政権のスカスカの実態が見比べるように
浮かび上がってくるだけでも良かった。
今頃になって石破さんなんかが、民主党の政策に
相槌打ったりなんかするのを見ると
そう思ってたんなら初めからやっとけよと言いたくなってしまう。
まあ、しばらくは辛酸なめていただきましょう。

tamaraさん、いつも共感です。
by いしやん (2009-09-25 20:56) 

shira

 メディアや財界の反応についてはいくらでもツッコミが入れられるんですけど、一つだけ入れるとするとですね、財界=企業はここ数年自分達の製品や活動をエコだの環境だの地球に優しい製品だのと喧伝していたわけです。旧政権もエコポイントとかエコカー減税とかそういう動きをバックアップしていました。ところが鳩山政権がCO2の25%削減を打ち出した途端に絵空事だの国民負担を強いるだのと反論しています。トヨタのハイブリッドも東京電力の燃料電池もエコエコと宣伝して売り込んでますけど、本当にエコならなんで鳩山首相に「おお、よくぞ言ってくれた」とエールを贈らないんでしょうかねえ。
by shira (2009-09-25 22:18) 

tamara

>ayu15さん、日本政府が正しいことをはっきり言って、国際的にも評価を得るなんて久しぶりですね。
ダムについては、その建設の意義の有りなしに関しては、日本の新聞は書かないと思います。肝心なことは「中立性」だかなんだかで書かないでしょう。

>じゅんじゅんさん、学校現場にも少しは変化があるのではと期待しています。前政府にべったりで、お上の言うことをふりかざしていばっていた人たちは少しは控え目になったのでは。PTAの執行部が、一政党に乗っ取られた学校もありましたが、そういう雰囲気も改善されるかもしれません。

>いしやんさん、「今までの自民党政権のスカスカの実態が見比べるように浮かび上がってくるだけでも良かった」と私も思っています。政治家のまともな言葉が報道されるだけでも、今回の選挙の意味は大きかったですね。

>shiraさん、おっしゃる通りですね。25%削減のためには何ができるかを喜んで考えるようでないと変です。政治と財界とマスコミはぴったりくっついていて、「言ってしまえばそれで勝ち(それが通る)」みたいな感じでした。新政権にもその利を十分に活用してほしいものです。
by tamara (2009-09-25 23:10) 

ayu15

日経には環境ビジネスには追い風となるのでは?という記事がありました。
内需はもちろん、主要国も削減が条件だから日本のそぐれた省エネ製品の輸出にも追い風かも。
逆風の業種もあるようですが。
by ayu15 (2009-09-26 13:18) 

tamara

「環境ビジネスは追い風」ーおおいに宣伝してほしいですね。
それにしても、物事を判断するのに、「経済効果」をまず考えるのが当たり前のようになっているのが、とても気持ち悪いです。



by tamara (2009-10-13 23:17) 

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