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2017年の終わりに  [社会]

3月に森友学園のことを書いたきり、あれよと思う間に今年も過ぎ去って行く。
何も記録せずにこのまま終わりとなりそうだったけど、雑感だけでも・・。

この年がどうだったかと考えるとやはり気持ちは暗くなる。
いつもいつもマスメディアに踊らされている世間の風潮は、ひどくはなっても決して良くなる気配がない。
現政権の支持率がそれを物語っている。
どんなに酷いことをやっても、依然と今の与党を支持している人がいる。
それが不思議でならない。

森友、加計事件のことだけを考えても、
ある人と話したら、「政治家なんてみんなそんなものだよ、特に今の政権が悪いとは思わない」などと言うのでがっくりしてしまう。
税金を私的な交友関係で動かしたり、その場しのぎの嘘をいくらついても、それもたいしたことはないと思うらしい。
それも、金持ちでもなく質素に暮らしている人が言う。まったく不思議だ。

若者は与党支持者が多いという。これはなんとなくわかる。
政治ニュースに漂う腐った臭いを、若い人は我慢できない。選挙になんか行かない。
自分の身をそういう社会から外に置くことで一応自分を守っているのだろうと思う。

でも政治から遠い場所に身を置いているつもりでも、社会から逃げることはできない。
嫌な社会から目をそむけても、社会の影響を否応なく受ける。
でもそういうことは考えない。毎日がきつい労働で心身がくたくたなので、政治の話題は余計なことで、そんなことより今自分が抱えている問題や環境をなんとかしたい。
何でもどうでもいいという気になる。
本当は、今個人が抱えている悩みや問題や生活は、政治に深い関係があるのだということは思わないだろう。

選挙に行く若者の方がむしろ珍しい。
テレビでインタビューに答えている若者の姿を見るが、
たとえば憲法改正についてどう思うか、と問われたら、「よく考えて、みんなで話し合って決めればいいと思います」という返答をする人が多い。

「よく考えて、みんなで話し合って」ということがいかにむずかしいことか!!

北朝鮮がやたらとミサイルを飛ばしてくるーこれは危ないから何とかしなければならないー日本も軍備をしっかりやらないといけないーそのためには憲法を変えることもやむを得ない。
と、まあ、こんな風なのが「よく考える」ことになってしまう。
若者だけではなくいい年をした大人もこんな風な人が多い。
こういう考え方はとてもシンプルで、一見論理があるようにみえる。

そこに欠けているのは、もう一つの考え方として「武力で平和がつくれるなら、世界はとっくに平和になっているはず」という考えだ。
なぜ日本が70年以上も戦争をしないでこれたか、そもそも戦争はどのように始まってしまうのか、歴史をしっかり学ぶところから始めないと「良く」考えることはできないだろう。
「戦争になりそうで怖い」という人たちの考えには二通りあって、
だから安全保障を強化するべき、という考えと、
武力ではなく友好関係を築くことで、という考え。

後者の考えを実践するのは本当に難しいかもしれないが、個人、民間団体で、実践できている例は多い。
前者の、安全保障=武力強化という考えは、一切ぶちこわして簡単に戦争になだれ込んでいく可能性が大きい。

「戦争が怖い」なら、どういう方向を目指すべきかはっきりしていると思う。
武力を支持する人は、「悪いやつはさっさとやっつけてしまえばいい」と考え、それによって事が起きても、自分や自分の身内には災いは絶対に及ばないという迷信のようなものを持っているのではないかと思える。


「みんなで話し合って決める」

みんなで話し合うことがいかに難しいことであるか・・!!
国会中継を見ていれば、国民の代表者の政治家たちの話し合いを見られる。
ちょっと見ているだけで気分が悪くなる。
議論がかみあわない。それは質問者に対してきちんと答えない政治家がほとんどだからで、こんな会議をやっているようでは「みんなで話し合って決める」ことなどできるわけもない。議論がかみあわないだけではなく、せせら笑ったりにやにやしたり。。
ちょっと見ているだけでうんざりする。胃が痛くなる。

だから、「よく考えてみんなで決める」ことなど簡単にできないということだ。
じゃあ、何もできない・・?
強引に変なことを決めるくらいなら、何にもしない方がむしろましだと思う。
きちんと公正、公平な話し合いができないようなら、法律を作ったり、まして「憲法」をどうにかしようだなんて、滑稽としか言いようがない。

独断的、強圧的な力と、それをとめようとする力(こっちはまだまだ弱い)
先の見えない戦い、
これまでもずっと引きずってきて、
これからもずっと引きずって行くのだろうな、と思うと、
年の終わりも始めもないな〜というのが今、感じていること。


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jmh

お久しぶりです。お元気でよかったです…って、小生もすっかりブログはさぼりっぱなしですが…。
先日知人と話していて「スポーツの大会で、中国と韓国と北朝鮮だけには負けてほしくない…」との言葉に唖然としてしまいました。でも考えてみると、近頃は結構こういう人が多いということに気づきました。
このまるで「近親憎悪」のような感覚がどこから来るのか、まるで戦前、「大東亜共栄圏」の時代にタイムスリップしたようで、背筋が薄ら寒いです。
こんな時代に小生たちができること、小生が考えるそれは、ひたすら生活者の視点でいろいろな国の人々と関わること、敢て政治的な問題を抜きにして、毎日懸命に生きているひとりの民として、どの国の人々にも敬意と共感を感じること…ではないかと思っています。
政治がどんどんきな臭くなってきていますが、政治など結局は暮らしの手伝いをするもの以上ではないと改めて思いたい、来たる年をそんな気持ちで迎えたいと思います。
では、良いお年を!

by jmh (2017-12-30 18:30) 

tamara

jmhさん、本当にご無沙汰していました!
もう丁寧にブログを書いている時代ではなくなってしまったような気がしています・・。情報は最近はもっぱらツイッターからです。
だめなものはだめであって、そういうことについて、それ以上の感想や意見を長々と述べることがとてもむなしいです。
私の知人にも、中国、韓国、北朝鮮の悪口ばかり言う人がいて、それについては何を言っても頑なで、最後は険悪になって話が終わります。情報は雑誌からのようで、そういう雑誌を選択する時点でもう別の道を行く人になってしまうようです。
年配の、普段わりと穏やかな人がこういう考えを持っていることに驚きます。
こういう風潮はどこまでいけば終わりになるのか、まったくわかりません。良い方の変化としては、政治家のやる事、態度があまりに酷いため、今まで政治にまったく関心がなかったのに、安保法制反対集会や憲法学習会に参加する人が出てきたことです。(少数ですが・・)

来年もどうぞよろしくお願いします!
来年は一ヶ月に一度くらいは、まとまった文章をブログに書くことを心がけたいと思います。。。
良いお年を!


by tamara (2017-12-30 22:57) 

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